令和2年(ネ)第3049号 「境川金森調節池建設差止請求控訴事件」控訴審第8回
公判〈判決〉が、2022年5月26日(木)午後4時より東京高裁第809号法廷で開催されました。
出席者は、原告側(反対派)7名、被告側(東京都)11名でした。
(コロナウィルス感染予防の為、傍聴人の人数制限あり。)
裁判資料
【控訴審判決】 ⇒ 資 料
第8回公判報告
定時に開廷
裁判長より判決が下されました。
「本件各控訴をいずれも棄却する。」
原告団は大きな矛盾を含んだ判決(資料)に対して、
最高裁へ上告することを決定しました。
判決文 概要
原告が訴えた被害(スポーツ、コミュニティー広場の喪失、保育園広場の喪失、地下水の枯渇、騒音、振動、交通禍の恐れ等々)については
「そう言う事もあるでしょう」と認めています。
しかし、「いずれの被害も一時的なものであり、その程度は住民の受忍(我慢)の限度を超えているまでは認め難い」と切り捨てた。
長期に及ぶ工事で、失われた未来は取り戻せない。
都市計画法違反については
「社会的有用性・公共性が認められ、都市計画決定がされていない事は手続的事情により左右されるものとはいえない」ということで無視されてしまいました。
公共性があれば、違法を認めるのか。
更に最も主張した「調節池を担保として上流部の河床掘削を行うと
調節池が満水になった以降、その下流部の水害の危険性が増加する」については
「上流部の河床掘削は調節池の貯留能力を担保として行うとされているから
上流に多くの雨が降っても掘削前より水量が増加するものとは考え難い。
従って原告らの居住地の治水危険性は増大しない。」と判断しました。
『調節池の貯流能力以下しか雨は降らず、それ以上は降らない』などと都合の良い天候などありえない。
傍聴して
裁判長の「棄却する」の一言に落胆したと同時に、五年間の戦いの虚しさを感じました。
都市計画法も行っていない調節池工事と知ってからは現実の被害と精神的な被害(何のための法律なのか?)も加わった中での判決に心が折れました。
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