令和4年(受)第1811号 上告受理申立事件
上告受理申立人 19名
上告人受理被申立人(相手方) 東京都
2022年10月31日【上告受理申立理由書 補充書その1】提出
上告資料
【上告受理申立理由書】⇒ 資 料
【上告受理申立理由書 補充書その1】 ⇒ 資 料
上告理由
昨年5月の高裁判決では
<都市計画法を無視した判決>
原告が提出した被害=スポーツ・コミュニティー広場の喪失、保育園広場の喪失、地下水の枯渇、騒音、振動、粉塵、交通禍等々について
「そう言う事もあるでしょう」と認める。
しかし
「いずれの被害も一時的なものでありその程度も住民の受忍(我慢)の限度を超えていない」とはねのけた。
そして
「受忍の限度内なので都市計画法違反は議論する必要は無い」と都市計画法を無視した。
<科学的矛盾を抱え持った判決>
原告の重要な主張=上流部の河床掘削を制するについて
原告は「調節池を担保として上流部の河床掘削を行うと調節池が満水になった以降その下流部の水害の危険性が増加する」と強く主張した。
一審においてはこのことを認める判決が出されている。
高裁では、一審判決に関係なく「上流部の河床掘削は調節池の貯留能力を担保として行うとされているから、上流に多くの雨が降っても掘削前より水量が増加するものとは考え難い。従って原告らの居住地の治水危険性は増大しない。」と断言した。
誰が「調節池の貯流能力以下しか雨は降らず、それ以上は降らない」などと約束することができるのでしょう?
この判決に対して原告団会議を開き、更に弁護団との6回にわたる綿密な打ち合わせを経て最高裁へ上告することを決定しました。
「調節池を担保とする上流掘削」については、東京都の技官が一審の証拠尋問でその可能性を認め、判決にもそれが記載されています。
まさか?!!!
上流を掘削するとは思いませんが、
世代交代で東京都や町田市、住民らが忘れないため、判決の記録を後の時代へつなげたいと考えています。
経 過
最高裁上告原告団員を募り19名の賛同を得た後、昨年10月31日、新たな証拠資料(境川流下能力算定書)を加えた「上告受理申し立て理由書並びに補充書その1」(資料添付)を最高裁へ提出し受理されました。
現在、最高裁民事第1部において高裁判決の適否が審議中。
最高裁調査官による現地調査を経て、
5~8月には上告棄却か高裁への差し戻しが言い渡される予定です。
今までの裁判により
原告が訴えた被害(スポーツ、コミュニティー広場の喪失、保育園広場の喪失、地下水の枯渇、騒音、振動、粉塵、交通禍の恐れ等々)については東京都が各々対策方法を考え講じている。
- スポーツ、コミュニティー広場の喪失は未対策。
各団体が工夫し活動をしているが、解散を余儀なくされるスポーツ団体もある。
- 保育園広場の確保は保育園前のスペースの拡張済み。
保育園前に園児が利用できる遊具広場の設置。
- 地下水の枯渇時に給水の実施。
並びに井戸の掘削援助。
- パイプコンベアによる土砂搬出とダンプカーの台数削減。
土砂搬出終了後の速やかなパイプコンベアの撤去。
コンクリート圧送設備の稼働によりミキサー車のコンクリート搬送廃止。
コンクリート圧送設備工事の様子
今までの裁判により、その他交通誘導員の配置、大型車の運転速度や通学時間帯の通行制限なども、ある意味で勝ち取った改善策だと言えます。
最近の工事状況
最近の工事状況をアップします。
ご協力のお礼
日頃より西田グランド調節池工事反対運動にご支援ご協力を賜り有難うございます。
また、活動にご理解を頂きご寄付を頂戴しました事、感謝申し上げます。
これらは訴訟関連費用として使用させていただいております。
併せて読みたい記事
金森西田調節池工事反対控訴審 第8公判報告 ⇒ こちらをクリック
金森西田調節池工事反対控訴審 第1回公判報告 ⇒ こちらをクリック
境川金森調節池建設差止請求事件 判決を不服とし控訴 ⇒ こちらをクリック
台風19号で境川氾濫せず ⇒ こちらをクリック
相模原市でクレーン車横転!裁判中に事故発生! ⇒ こちらをクリック
初公判についての記事 ⇒ こちらをクリック
境川金森調節池建設差止請求事件として提訴しました ⇒ こちらをクリック
町田市金森西田スポーツ広場調節池のことがこれを読めば丸わかり! ⇒ こちらをクリック
(該当ページをクリックすると新しいページが開きます)
裁判を傍聴しての感想や反対運動への応援メッセージなどありましたら、こちらまでお気軽にご連絡ください。