令和2年(ネ)第3049号 「境川金森調節池建設差止請求控訴事件」控訴審第6回公判が、2022年1月20日(火)14時より東京高裁第809号法廷で開催されました。
出席者は、原告側(反対派)5名、被告側(東京都)7名でした。
(コロナウィルス感染予防の為、傍聴人の人数制限あり。)
裁判資料
【控訴人ら準備書面(5)】(全9ページ) ⇒ 資料1
【証拠説明書(甲98)】(全1ページ) ⇒ 資料2
【鑑定意見書(3)】(全10ページ) ⇒ 資料3
『市街化区域内の調節池設置と都市計画・流域水害対策計画との関係について(補充)』
第6回公判報告
前回公判(2021年10月26日)での東京都の回答要旨(詳細は前回資料2,3)は「西田グランドの地下に造る調節池は河川法に準拠したものであって都市計画とは無関係であり、都市計画法に基づく地上のグランドについては町田市が管理するものであり東京都は関係ない。」と町田市へ責任を転嫁し、更には特定都市河川浸水被害対策法の扱いについては全く触れないというものでした。
しかし、反対派は特定都市河川浸水被害対策法に基づく計画の策定が行われていないまま工事を進めたことについて再質問書及び証拠説明書を提出。
さらに前回の東京都の反論に対して早稲田大学大学院法務研究科岡田正則教授による鑑定意見書の補充(詳細は資料3)がされました。
また上記鑑定意見書に基づき再反論を準備書面(詳細は資料1)にて提出し東京都の返答を待っていました。
結局、東京都は無回答でした。
それにより、
次回公判では原告弁護団と原告代表による最終意見陳述が行われます。
市街化区域においては、本件のような、河川に関わる大規模な調節池建設工事をする際には、都市計画に基づき、周囲の都市計画や、地域住民の生活との調和が図られなければならない。
そのため、河川行政に関する部局と、都市計画に関する部局との連携が不可欠である。
しかし、本件では都市計画のことを置き去りにしたまま工事が強行されている。
また、特定都市河川浸水被害対策法において計画策定が定められているにもかかわらず、本件においては流域水害対策計画が策定されていない。
流域水害対策計画の素案においても本件調節池は具体的に盛り込まれていないのであるから、これは河川行政自体としても違法な状態である。
裁判所は、境川の浸水防止を内容とする河川整備計画と流域水害対策計画を東京都が策定し、その中で本件調節池の位置づけ(少なくとも流域の水害の危険性を増大させないこと)を明確にするまでの間、これらの計画が欠落した状態の下で本件調節池を設置することの危険性に鑑みて、本件調節池の設置工事を中止させるべきである。
傍聴して
公共工事なのに行政手続きがされていない事に驚く。
行政手続きが行われないまま工事が始まっていることが未だに信じられない。
手続きをしていない工事の為に住環境の悪化が加速しているのが許せない。
原告の再反論に東京都の回答がなかった事で、なぜ無回答なのか?理由を知りたい。
原告の反論は正しい内容だったので回答ができないんだな~と感じた。
住民の苦しみは裁判を通しても納得がいく回答もなく、工事前の説明のままで住民の苦しみは続いています。
次回 公判のお知らせ
原告弁護団と原告代表による最終意見陳述がありますので、コロナ対策をして傍聴ください。
控訴審 第7回公判
日時 令和 4 年 3 月 1 日(火)11時40分から
場所 霞が関東京高等裁判所809号法廷
法廷へは、10分前までにお願い致します。
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